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あくまき

おはようございます。            (文責:管理栄養士 野田恭子)

今日は暦の上では立夏。夏のはじまりの日です。生き物たちも活発に動き始めました。梅雨を経て本格的な夏を迎えるまでのわずかな初夏の季節を新緑で味わいましょう。

この時期になると南九州では(あくまき)がお店に並びます

作り方は一晩ほど灰汁(あく)に漬けて置いたもち米を、同じく灰汁または水に一晩漬けておいた竹の皮などで包み、竹の皮から作った糸で縛り、灰汁で3時間~半日程度炊いたもの。

あくまきの歴史は、薩摩藩が関ヶ原の戦いの際に日持ちする兵糧として作ったといわれています。また西南戦争の際に西郷隆盛が保存食として持参しており、これを機に薩摩藩外の宮崎県北部や熊本県にも広く普及することとなりました。また農家の田植え時の保存食にもされました。

保存性であくまきを見ると、長時間煮ることによる滅菌、木の成分による抗菌、灰による雑菌繁殖の抑制、竹の皮による抗菌、と実に複合的かつ合理的に出来ています。

食べ方は単体ではほぼ無味なので白砂糖や黒砂糖・三温糖、砂糖と若干の塩を混ぜたきな粉、黒蜜、砂糖醤油をふりかけたりするのが一般的です。人によってはたまり醤油、わさび醤油、ココアパウダーと砂糖などで食べる人もいます。常温で食べるのが一般的だが冷やしても美味しい。冷やすとえぐみを弱く感じるため、苦手な人でも食べやすくなります。固くなったら軽く温めるとよいですね。

私のおすすめは天ぷら、中でも揚出しあくまき。揚出し豆腐の豆腐の代わりにあくまきを使用したものです

切る時は、縛った竹の皮を細く割いたもので、写真のように切り分けに使えるようになっています。ぐるりとあくまきを一周巻いてから縛るように引くと、包丁のかわりになります。

何かしら男性らしい料理であり、伝統料理の1つですよね

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